添付文書を越える情報提供

処方内容において、明らかな投与量の誤りや投与禁忌の薬剤の有無を見抜き、そして処方医へ情報伝達を行うという業務は薬剤師にとって言うまでもなく重要な事だと思います。しかしながら、診療を行っている際に欲しい情報というのは、先ほど例に挙げたような極端なものだけとは限りません。「眼前の患者にその薬剤を処方する事によって、どのようなベネフィットそしてリスクが生じうるのか」という事を処方医は求めているかもしれません。薬剤に添付されている文書は勿論重要な情報だと言えますが、ただ、添付文書に記載がある内容のみでは前述したような事を知るには情報不十分だと言わざるを得ないでしょう。一つ例を挙げましょう。抗菌薬を選択する必要がある場合、添付文書内に記載してある情報だけでは足りないでしょう。むしろ不十分などころか不正確なものまで紛れ込んでいるというのが、事実なのです。ではどうすれば、処方の最適化を図り尚且つ患者一人ひとりの人生をより豊かにしていく事が出来るでしょうか。とは言え外来診療は忙しく、厚生労働省がまとめた調査によれば医師1人あたり1日およそ40人前後の外来患者を診ているとの事で、外来に充てる時間を仮に5時間と定めた場合1人7.5分で対応している計算になります。非常に限られた診療時間の中で、薬剤に対する詳しい情報を調べたいと感じていてもそうはいかないの医師は少なくないはずです。そのようなときに薬剤師から必要な情報が得られたならば、救われる医師そして患者がどれだけいるでしょう。